悩む時間が長くありませんか?
いろいろな学校関係者の声を聞くと、ソーシャルメディアに興味を持っている方が多いのが分かります。
それもそのはず、広報予算が削られていくばかりで新たな有料媒体に手を出すどころか、今出稿中の媒体の再選定を行わなければならない状態だからです。そんな中、ソーシャルメディアであるTwitterやFacebookなど、無料で広報活動が出来る(というイメージ)わけですから興味を持たない方が問題であるとも言えるでしょう。
しかし、私の実感ではTwitterなどを利用している学校というのは言うほど増えてないというものです。いや、本当は使った学校は増えているのだと思うのですが、きちんと考えて使い続けている学校が少ないというのが正しい表現かもしれません。
そして、ここまでソーシャルメディアが浸透している今も、変わらず不毛な議論を続けている学校も多いようです。いつまで悩むのだろうと思うばかりです。
その原因は「炎上が怖い」という理由からだと思います。悪いところばかりが目立って気になってしまい、どうしても一歩前へ進めないというわけです。

難しいのは始める事ではなく続ける事
さて、始める前から物凄く長い時間をかけて悩んでいる学校が今も多くあるようですが、正直申しまして悩むべきはそこではありません。
「いかに続けるか」の方が圧倒的に難しい話なのです。時代の流行だからと言って始めるのはとても簡単な事です。アカウントなどは1分もかからずに作れますし、そうこう言っている間にいくらでもツイートできてしまいます。
しかし、始める以上に難しいのは強い意識を持って続ける事なのです。これは簡単なようで結構な負担になります。私が知る限り、中途半端になっている学校、あるいはフォロワーが上手につかずにやめてしまった学校など複数あります。
夢物語のような想像をしていた学校もあるようですが、中小規模で名前がそれほど通ってない学校に沢山のフォロワーが「理由なく」押し寄せることなどはないのです。そもそも、そういう学校に限って、宣伝だけというものもみかけます。
自分がフォローする立場になれば、そんなものは読みたいと思いませんよね?そういう視点をまず持っていただきたいのです。やるからには、フォロワーに何らかの意味があるような情報を提供しなくてはいけません。
個人であればどんなものでも構いませんが、学校などの場合、当然ながら求められる内容というのがあるわけです。
伝わるような内容を心がけてください
学校の場合、学校案内やホームページでは分からない部分を知りたいがためにフォローするという方も多くなります。
広報としては在学生や卒業生だけにフォローされるのではなく、入学を検討している方にも情報を届けたいはずです。その方々からどういう情報を求められているか、そして、どういう風に伝えれば伝わるか(届くか)を意識しなくてはいけません。
場合によってはそれが動画になるかもしれませんし、画像かもしれません。あるいはテキストで伝えるものかもしれません。必要に応じて伝え方を考えなければいけません。
ソーシャルメディアは怖いと感じている学校関係者も多いようですが、もし現在いろいろな意味で行き詰っているならば、使わない理由はないと思っています。もちろん使わないのも一つの選択肢ですが、既に取るべき施策が残っていないのであれば、悩むのではなく、活用する事を前提に方針を決めていき(ソーシャルメディアポリシーなど)、その上で続けるためにはどうすれば良いかを考えて下さい。
そして、一番大事な点が、以前も書いていますが、「手の空いている人」にやらせるのではなく、「向いている方」に担当をしてもらって下さい。ここだけは間違えてはいけません。広報担当でも向いていない人は向いていないのです。
<文責:SEMアドバイザー亀田泰史>