取れる資格が同じだと違いが分かりにくい
専門学校や大学の場合、卒業時に取得できる資格などが同じですと、進学先を考える方からすれば、違いが分かりにくいものです。
言い換えれば、学校を決める決定打を決めにくいという事でもあります。
同じ資格が卒業時に取れるなら、近かったり、学費が安かったりと別の所へと関心は向くわけです。入学する学校を決める場合絶対的な優位点があれば別ですが、たいていは個人個人が考えている大事な項目の総合点で判断されるものです。
ただ、残念ながら同じ系統の学校の場合、これらの項目をいずれも売りにしている場合が多く、それさえも決定打にならない事もあるのが現状です。
そこで一気に競合に勝つために説得力のあるものが「他校では出したくない情報を出す」という点です。
出しにくいデータを出せるなら積極的に出すべきである
学校として聞かれたくないデータにはいろいろあると思います。
大きなもので言えば「中途退学率」などがあげられるでしょう。この中途退学率は学校としてはなるべく出したくない数値の一つであると思います。特に入学時と卒業時の人数が大きく異なる場合、確実に「学校に何か問題がある」と想像できるため、出来るなら出したくないと思うのも心情でしょう。
そのため、こういう数値は出す事で武器になるというわけです。しかも、かなりの必殺技レベルとも言えるでしょう。
他校が中途退学率が5〜10%の範囲にあるとして(あくまで例ですので適当です)、それが自校では2%以内というのであれば、どう考えても学生の満足度が高い学校であるとアピールできます。
どんなに「うちは楽しい学校です」というようなメッセージや写真を並べたとしても、この数字をだされた日にはこれには勝てないわけです。この数値と学生メッセージを並べればさらに強いでしょう。
また、多くの学校はこのような予想のつくような数値しか出していませんが、募集という観点で言えば、ちょっと頭を使いますと面白いデータは作れるものです。
この記事を読まれた学校様だけに具体的な事例を書いてみます。
<例>うちは卒業生がよく遊びに来ますという学校の場合
「卒業生来校率 ○○/365日」
と書いてみてはいかがでしょうか?
卒業生が1年の内のかなりの割合で遊びに来ていたら、それはもう最高の学校ですよね?卒業生が遊びに来る、すなわち、満足度の高い学校という印象を与えられるわけです。
一般的に言われている数値だけを出すのが募集ではありません。例えば、こういうイメージを持ってほしいというのがあれば、それを元に活用できる情報はないかを考えると良いでしょう。
何が学生募集で役立つ情報(これは進学先を決める方にとってもです)になるかは分かりません。
前述の出したくない情報とあわせて探してみると良いと思います。
<文責:SEMアドバイザー亀田泰史>