全て外注では機会を逃してしまう
学校だけに限った話ではありませんが、Webが広報の主戦場とも言える今、全てを外注に頼っていると機会損失につながるケースはよくあるものです。
例えば、作成してもらったバナーの誤字・脱字、日程の変更など、外注先でなければ修正ができないとなると、極端な話、週末に気づいた場合には月曜日まで間違えた情報がそのまま掲載され続けるという事になってしまいます。
Webはすぐに修正できるというメリットがある反面、24時間誰でも見る事ができる環境のため、間違いの放置はトラブルにつながる可能性も出てきてしまうわけです。
例えば、イベント日程を間違えているケース。
これは学校側が思う以上によく見かけます。私からすれば、日常茶飯事レベルで見かけるものです。しかし、現実には目の前の業務の忙しさで、外注先に依頼したものが間違えているのに気付かない場合もあります(もちろん、依頼側がそもそも間違えを指示した可能性もあります)。
となると、場合によっては、本来は開催しない日付にイベントをあてにして参加者が来てしまう可能性もあるのです。
そうなった時に学校はどういう対応をするのか?という事になります。Webサイトではその日程を掲げているわけですから、「これは間違いです」ではなかなか済まない話です。
そして、広報側が思う以上に、こういうトラブルになった場合、その対応次第では、ソーシャルメディアなどで顛末を流される事もあり得るわけです。文字のチェックミスだけでどこまで、負のスパイラルが続くか分からないわけです。
広報担当はバナーなどの修正は自分で学ぶべき
私は自分で画像処理ソフトを扱っていましたので、デザインセンスはないものの、問題があれば瞬時に修正をする事ができました。これはソフトのその機能だけでも知っていれば対応できる話です。
しかし、全てを外注先に任せているとこれができないおかげで、不利益(この場合にはユーザーも学校もです)を被る可能性が出てくるわけです。
私の中では、広報担当者が画像処理ソフトの使い方を覚えるのは必須だと思っています。それくらいは最低限広報として覚えるべきでしょう。
と、こういう事を書くと、「デザインの統一性が取れなくなる」という方もいらっしゃいます。それは確かに正しいと思います。プロのデザイナーに作ってもらったサイトの中に、デザイナーではない方のバナーが入れば、すぐに分かります。
しかし、間違えた情報を外注先が直せる日まで待つのが良いのか、デザインは多少悪くても、正しい情報を流すのが良いか?と言えば、確実に後者でしょう。大事なのは正しい情報を適切に伝える事なわけです。
作ったデザインが気になるなら、後日改めて制作会社に依頼をして差し替えてもらえばよいだけです。
少なからず、間違えた情報をいつまでも流しておく事にメリットはありませんし、信用問題にさえつながります。
特定のソフトの、自分が使う部分だけを覚えるのであれば、数日で覚えられます。それ以外の機能はおいおい時間を見て覚えていけばよいでしょう。
また、外注に依頼する予算がなくなった場合にも焦らないで済むようになります。
今すぐにでも、広報担当は時間を見つけてでも画像処理ソフトの使い方を学ぶ方が良いと思います。少しでも綺麗な写真をアップするに越したことはないのですから。
<文責:SEMアドバイザー亀田泰史>